東日本大震災の予兆について

記事掲載日: 2011/3/11 東日本大震災の予兆を発表できませんでしたが、データはかなり良く捉えていました。
小牛田、角田、仙台の3か所の観測点はありましたが、仙台以外はまだ設置後半年で、データ蓄積はまだまだ足りません。
予知情報の頼りになったのは仙台観測点だけでした。

データと発表の経過は下図の通りです

2010/12/18から2011/1/15まで仙台観測点に「最大1時間当たり1150000パルス」の 大きなデータが出て1/31収束に見えました。

(図の横軸は「時単位」ではなく「日単位」のグラフです)
以下、ホームページ「くるかも」に掲載した解説文の抜粋を示します。



●2011/2/7 「2/7+5 仙台周辺150km範囲 100kmならM5.7程度」と発表 2/10 福島県沖M5.3が発生。規模が0.6小さく感度方向が異なる →対象本震ではない。 ●2011/2/14 本震の発生日を修正「2/15+5 仙台周辺150km範囲100kmならM5.7程度」と発表 2/16 三陸沖M5.5とM5.3が連続発生 →本震と言うほど大きくないが?? ●2011/2/21 本震と言うほど大きくないが、これが対象地震と思われます、と発表 3/9 三陸沖M7.2が発生。これが予測通りの地震と思い、
発表を準備していたところ「3/11 三陸沖M9.0」が発生

データの検討

「2010/8/10 三陸沖M6.2」の予兆と思われるデータは下の詳細図でわかるとおり、

かなり大きいデータが「2本立ち」となっています。
観測点から同一の距離に発生した地震のエネルギがこのデータ量に比例すると考えて、 グラフ面積を概算すると、約5200(kP・H)。

これに対し、12/15から1/18までのデータは、下のグラフで見ると少なくとも187000(kP・H)となり、
後者の方が36倍以上のエネルギを持つと想定されます。


従って、仙台観測点から250kmの「8/10三陸沖M6.2」に対し、同距離であれば「M7.3」の地震が予測されます。
「3/9三陸沖M7.2」は、仙台観測点から210kmなので、殆ど予測にピタリと合っていました。

やはり「2/16三陸沖M5.5とM5.3の連続発生」は本震というほど大きくなかった、という表現は正しかったので、
これを次回の発表にすべく準備中に「3/11三陸沖M9.0」の発生でした。

これは想定外で、データ量もM9.0に対応する程のものは検出されていません。
M9.0は当然、初めての経験なので、今後データ処理方法など研究しなければならないと思います。

なお、過去の多くの事例でも、観測点それぞれに感度・受感方向などに癖があります。
上記は広い東北地方に対し、たった一か所の観測点だけについての考察です。

もし他にも長期稼働中の複数の観測点があれば、
もっとM9.0にふさわしいデータを検出できた可能性は大きいと思われます。

くるかも設立メンバーの
「早く観測点を沢山増設して、次の大地震で犠牲者が出る前に正確な予知情報を!!」
という願いが達成できず、悔やまれてなりません。